(話術師外伝)『嘘つきウサギ』
4.日本史ナンバー 戦国
誰かが言った。
逃げることは、戦うことより数倍難しく、勇気がいることだと・・・。
だが、私はソレを行う必要があった。
劉備が私から奪ったもの。
・・・それは、私の存在そのもの・・・。
戸籍、住民票、さらにはレンタルビデオの会員証まで・・・。
この世界から私がいた証拠が一切消えていた。
まさに、生きる屍・・・。
だが、そんなもの私にかかれば、いくらでも偽装できるもの。
無くなったこと事態に問題は無い・・・。
だが、問題はソレを『アイツが持っている』という事実・・・。
今、この瞬間・・・アイツがその気になれば、私の存在はどのようにもなるという事実・・・。