(話術師外伝)『嘘つきウサギ』

 戦国:「二重スパイの可能性が高い人間をつかるはずが無かろう・・・。」


 当たり前だな。


 うさ美:「ソレぐらい、あなたなら見破れると思うけど・・・。」


 戦国:「そんな安っぽいおだてには、乗らんよ。」


 ・・・・・・・・・ちっ。


 うさ美:「事実を言ったまでよ。」


 戦国:「嘘つきが・・・。」


 うさ美:「ありがとう。」


 なぜ、この場でお礼を言ったのかが、よく分からないが、それが私の今後の立場を決定付けた。


 二人の間に流れるしばしの沈黙。


 そして・・・


 戦国:「・・・・・・・いいだろう。」


 突然の戦国の言葉。


 うさ美:「は?」


 戦国:「過去、私たち日本史ナンバーに楯突く者たちは数多くいたが、こうして直接私の元に来て、罠を仕掛けてきたのは君が始めてだ。」


 かかった・・・・・のか?



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