(話術師外伝)『嘘つきウサギ』
 あとは流通ルートさえ知っていれば、あっという間に数千万の金が私の元にたどり着く仕組みだ。


 主に狙いどころは田舎の金融機関が狙い目。


 言っちゃなんだか、東京に本社を置くネットゲームの管理システムなんて、危険が多い癖してデメリットしか存在しない。


 こういうのは、パソコンの知識を披露したい、馬鹿なパソコンオタクが狙うようなシステムだ。


「冗談じゃないわ・・・しかも、報酬はお望みの額ときかたか?・・・だったら、これでどうよ?」


 愉快犯に興味はない。


 こちとら、生活がかかってるんだよ!


 私は劉備と名乗る男に返事を返す。


「いいでしょう。報酬が望みのままというなら、まず手付け金として2千万アメリカドルで請求します。続いて、成功報酬として1000億・・・同じくアメリカドルでお願いします。」


 日本円は足がつきやすい。


 裏の世界の人間は、まず母国の通貨では取引をしない。


 どこかの漫画ではスイス銀行を愛用しているが、実際にアレはいい手段なのだ。


 本来なら、一番今景気のいいスイスの通過を使用したいところだが、使い勝手は圧倒的にアメリカの通貨のほうがいい。



 まぁ、どっちにしてもこれだけのふざけた額。



 本当に払ってくれるなら、マルディウスとか言うネットゲームどころか、日本政府にだってハッキングを仕掛けてやるよ。
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