(話術師外伝)『嘘つきウサギ』
うさ美:「一応、言っておくけど、私は私の味方よ。」
劉備:「有利な者に味方するか・・・。中々世渡り上手な女性だよ。」
当たり前だ。
人間だれだって、敗者側にいたいとは思うまい。
うさ美:「当然の判断だと思うけど?」
劉備:「そうだな・・・では、私も君の手に乗らせてもらうとしよう。」
なっ・・・!
そういう手段で来るか・・・この男。
うさ美:「余計な真似はしないで欲しいわね。」
一応、抵抗してみる。
劉備:「そうは、いかないさ。なぜなら、君は僕の部下なのだからね。」
やられた。
こいつ・・・やはり、私の目的を読んでやがる。
そして、さらにその上を読んで私を利用しようというつもりなのだ。
私が・・・・・・読み負けた・・・・?
うさ美「あくまで、私を躍らせたい・・・と言うわけね。」
劉備:「美しい女性が踊っている姿を見たくない・・・と言うほうが無理な注文だと思うがね?君は「話術師」ではなく、あくまで『嘘つき』だ。その程度では僕の目を欺くことは出来ない。」
こいつ!
うさ美:「話術師?」
一応、話をそらしてみる。
まぁ、無駄な抵抗であることは、分かっているが・・・。
劉備:「かつて、そう呼ばれた男がいた・・・というだけの話だ。もっとも、そいつは同じナンバーを持った、新しい王者によって、殺されたがね・・・。」
さらりと、恐ろしいことを言ってくれる。