(話術師外伝)『嘘つきウサギ』

 うさ美:「条件を言いなさい。」


 私の頭の回転は速かった。


 人質を取られた。


 弱みを作るべきではなかった。


 分かっていた。


 分かっていたし、考慮できたことだった。


 甘いのだ・・・


 いつだって、私は最後の詰めが甘いのだ。


 くそっ!


 劉備:「察しが早いな。」


 うさ美:「あなたなら、キララを守れる。そう言いたいのでしょう?だからこそのための条件を言いなさい!」


 劉備:「君は、頭は大変切れるが、ちょっとした動揺ですぐに短気になるのが、欠点だ。もっと冷静に、落ち着いて判断したまえ。」


 分かってるさ!


 ソレぐらい!!


 うさ美「落ち着いて、判断できるからこそ、あなたの出方を伺っているのでしょう?」


 劉備:「フム。なるほど・・・いいだろう。僕が出せる条件は、ひとつ。今の一連の会話を、戦国に報告したまえ。」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なるほど。そうきたか・・・。


 うさ美「・・・そう出るのね?」


 劉備「最高の条件だろう?」


 うさ美「えぇ・・・本当に・・・」


 まったく・・・


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