(話術師外伝)『嘘つきウサギ』
6.対決
戦国「それで?」
私の行動は早かった。
人質を取られたのだ。
あいつの言った条件を満たすのに、それほど時間をかけるものではない。
私は、次の日にはさっそく、戦国と接触していた。
うさ美「さぁ?」
先日、劉備が言ったとおり、彼とのやり取りを、逐一戦国に報告する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もちろん、嘘を交えて・・・。
あいつの狙いは分かっている。
私と戦国との同盟を利用して、双方抹消する作戦なのだ。
勝つためには手段を選ばない。
「戦国」を消すためならば、私もろとも消してもかまわない・・・。
・・・・・・そうは行くか。
たとえ、こいつが消されようと、私自身は生き残ってみせる。
戦国「君がそこまで考えなしだとは思えないがな?」
当たり前だ。
うさ美「そうだとしても、簡単に口に出せないこともあるわ。」
戦国「なるほど・・・。では今日、君が接触してきた理由は、本当にただのメッセンジャーということか?」
うさ美「ええ。」
戦国「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嘘だな。」
・・・当然。
と言うより、それぐらい読んでもらわなければ、お前には利用価値すらない。
うさ美「あら?嘘だという確証はどこにあるのかしら?」
戦国「そんなもの、ネットの中であるものか。だが、同時に本当である証拠もどこにもない。」