(話術師外伝)『嘘つきウサギ』

 うさ美「それは、失礼。だったら、目的は何かしら?」


 弥生「冷静ね。この場においても・・・。もしかしたら、あなたは「話術師」になれる才能を持っていたのかもね。」


 また、その名前か・・・。


 うさ美「お生憎様。私は「嘘つき」で十分よ。」


 それ以上の名前は、自分では抱えきれない。


 私は、嘘つきで十分だ。


 大和「なるほど。冷静な対応だな。」


 大和が感心した言葉を述べ。


 弥生「私たちの目的は、簡単に言うなら、「特にない」と言うのが正しいわ」


 弥生が、目的を言葉にした。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?


 うさ美「・・・・どういうコトかしら?」


 大和「やれやれ・・・それぐらい、自分で考えたらどうだ?」


 いや、お前「特にない」って言ったじゃん。


 弥生「そこまでは、嘘つき程度では、読むことは出来ないわよ。」


 大和「なるほど・・・やはり、こいつでは、「話術師」では、なりきれることは出来ないか・・・。」


 うるせぇよ。


 そこまで言うなら、連れて来いよ。ここに、話術師と言うやつを・・・。


 うさ美「用がないなら、話しかけないで欲しいわね。私は、もう行くわよ。」


 これ以上は付き合ってられない。


 私たちの属する組織「白竜」は負けたのだ。


 ここからは、いかに逃げるかを考えなくてはいけない。


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