†逝き先采配者†
青羽は答えた。
「勿論、生きたい。死んでたまるか。」
少女は微笑んで言った。
「それなら、貴女はこれから`死神'として生きるのです。」
……この少女はまた何を言っているのだろう。
死神?僕が?
そもそも死神って存在するのか?
青羽は状況理解に苦しんでいた。
するとまた少女は言った。
「貴女が生きる道は一つしかありません。`死神'となって、現世で生きるのです。
もし断るなら、死、あるのみです。二度と家族にも友人にも逢えないでしょう。」
その瞬間、妹の顔が青羽の脳裏を過ぎった。
妹にも…もう逢えない…
友達にも…家族にも…
そう思った瞬間、勝手に唇が動いていた。
「わかった成ろう。その`死神'に!僕は`死神'として生きる!」
少女はまた微笑んで言った。
「それでは…」
そういって青羽に手を伸ばした。
額に触れると強い光と共に
青羽の額には不思議な刻印が刻まれた。
「今からお前は`死神'だ。」
少女がそう微笑むと
意識は遠のいて行った。