おさななじみ

俺、兄貴には敵わないッ……!!

ガタンッ!

俺は勢いよく席を立った。

「輝ッ?」

『もー知らねぇよッ!!澪なんて勝手に持ってけばいーじゃねーかッ?!別に俺、澪なんて好きじゃねーしッ』

吐き捨てたように言った。

俺は澪を。

澪を侮辱したんだ。

“澪なんて”と。

俺だって澪を大切に思っているが、俺は兄貴に敵うはずがない。

勝負するだけ無駄。

俺はさまざまな気持ちを持って、家を出た。

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