Last Game〜過ぎ去りし日々〜
「そ…ら…空…!…空!いつまで寝てんねん!?帰ろうぜ。」




「…おぅ。悪い。」


弘貴の声で目が覚めた。



退屈な授業が続いていつの間にか寝てたみたいや…帰る時間はとっくに過ぎてた。




学校を出て、ふとグラウンドを見ると、野球部の練習が見えた。



懐かしさか、うらやましさか、気づいたら見入ってた。





「空…?」



弘貴の言葉で我にかえった。



「ごめんごめん。帰ろか。」



「なぁ…お前やっぱ野球したいんちゃうん…?」



「いや…」



はっきりとは答えれんかった。今までは完全に拒否してたのに、この時ははっきり嫌とは言えへんかった。


「ちょっと見て行くか。」


弘貴が俺の心を見透かした様に歩き出して、グラウンドの端の花壇に座った。

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