ワケありSMごっこ
いつもの創も好きだけど、
こんな可愛い一面も好き。
「俺のこと、好き?」
「うんっ。大好きっ」
創を抱き締めていた腕にもっと力を込めて答えれば、
「っひぃ!」
創の頭が乗っていた左の首筋がチリッと痛んだ。
驚きの声と共に、ゆっくり創の方を向けば……、
「胸につけたのも消えかかってんだろ?」
見慣れた不敵な笑顔があった。
一瞬にしてウサギさんは居なくなり、
元の俺サマが、おかえりなさいしてる……。
「来いっ。付け直しするから」
状況についていけてない唖然としたわたしを、創はグイグイ引っ張り続け……、
……自宅へ逆戻り。
セミダブルのゆったりしたベッドにあれよあれよと転がされ、
「大竹とかに揺らいでんじゃねぇぞっ。わかってんのかっ?」
制服のボタンを緩めながら見下ろしてくる創に、
「ストップ! ……聞きたいことがあるのっ」
待ったをかけた。