ワケありSMごっこ

いつもの創も好きだけど、




こんな可愛い一面も好き。




「俺のこと、好き?」




「うんっ。大好きっ」




創を抱き締めていた腕にもっと力を込めて答えれば、




「っひぃ!」




創の頭が乗っていた左の首筋がチリッと痛んだ。





驚きの声と共に、ゆっくり創の方を向けば……、





「胸につけたのも消えかかってんだろ?」




見慣れた不敵な笑顔があった。





一瞬にしてウサギさんは居なくなり、




元の俺サマが、おかえりなさいしてる……。




「来いっ。付け直しするから」




状況についていけてない唖然としたわたしを、創はグイグイ引っ張り続け……、






……自宅へ逆戻り。





セミダブルのゆったりしたベッドにあれよあれよと転がされ、





「大竹とかに揺らいでんじゃねぇぞっ。わかってんのかっ?」




制服のボタンを緩めながら見下ろしてくる創に、




「ストップ! ……聞きたいことがあるのっ」




待ったをかけた。

< 15 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop