君に幸せあれ!
自分にだけ暴力をふるわれるのなら、お母さんはきっと耐えただろう。

しかし、その矛先は、リカとモエにも向けられる。


そんな状況に耐えられず、お母さんはリカとモエをおっさんに託した。


お母さんは、おっさんの近くになんかいたくなかっただろう。
暴力が、そしておっさんが怖くて怖くてしかたなかっただろう。


しかし、リカとモエを捨てるわけにはいかない。


リカとモエの逃げ道になれるよう、そしていつか一緒に住める時がくると信じて、じっと耐えていたのだろう。



私自身が母親になった今、そんなリカとモエのお母さんの愛情に、目頭が熱くなった。
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