君に幸せあれ!
それから数週間後の夜、リカとモエから電話があった。


「今から出発するねん。バタバタしてるからゆっくり話できへんけど、落ち着いたら絶対電話するから!」


ついにこの時がきたか…と私はさみしくなった。

だけど私は、精一杯明るい声で

「体に気をつけてな!風邪ひくなよ!歯磨けよ!おっさんに見つかるなよ!元気でな!」

と、ドリフのエンディングのようなセリフを言い、リカとモエを電話で見送った。


それから毎日、私はリカとモエからの電話を待ち続けた。

しかし、なかなか電話はかかってこなかった…。
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