君に幸せあれ!
数分後、大北は自転車に乗り、私の家にやってきた。


玄関のかぎは開いているので、大北は「おじゃましま~す」と言い、私の部屋がある2階
への階段を上ってきた。





大北よ。
いまお前がミシミシと音を立てて上がってきている木製のその階段の先は、リカとモエがいるという天国でもあるが、「嘘がばれる」という地獄へと続く階段でもある。
心して上がるがよい。






私とリカとモエの心臓は、ドキドキと激しく脈を打つ。





そして、ガラガラ~っと私の部屋のガラス戸が開けられ、大北の顔が見えた…
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