鋼の心









戸惑う気持ちを抑えて、やっと。




ルシウスに抱きしめられて
いるのが分った。


ただ強く抱きしめられる…。


そんなルシウスの表情は見えない。


「ル…シウス様?」

そう小声で尋ねれば…
やっと体が離された。



その温もりが…離れていく事の寂しさに
きずかないふりをしたルシュアは
握り拳をそっと握った。







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