鋼の心








きっと…あの時…。



『アルバート…』



そう彼を呼んでしまった事が
この質問を招いたのだろう。


と、……ルシュアは悟っていた。


「もう…彼の声も忘れたわ。」

その嘘は…、自分を守る為の嘘。


ぽっかりと開いた穴を塞ぐ為の嘘。




そう言ったルシュアに………





…ルシウスは酷く切なそうな顔をした。










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