鋼の心








顔を顰めたルシュアは…
そう尋ねた。


すると…
ルシウスはこう呟いたのだ。


「お前を失う事だ。」

…と。



言い逃げするように
部屋を出て行ったルシウスの背中を。


ビオと…そして、
アルバートと重ね合わせた。


ただ……気持ちが分からない。


こんな事をしている内に
セレナが動き始めている事を
皆が忘れていた……。


忘れていたのだ……。







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