鋼の心

拳銃…。








「ルシウス?…どうかしたか?」

その声で…部屋にいたルシュアは
ルシウスの方を向いた。


書斎机に座っているルシウス。
そんな彼の変化に…
ルシュアも気付いた。


「…お前が、気にする事ではない。」

そう言うルシウスの声が……
微かに力ないことに…。


「顔色…悪いぞ。」

続いてキャッシュも言う。


そんな2人をルシウスは睨み見た。


「くどい。…黙って、調査結果を言え。」

いつもの冷たい眼差し…
瞳が潤んでいるのがルシュアには分った。


そっと傍に駆けより…
額に手を当てようとすると………



ぱしんっ!!



………その手を叩かれてしまった。










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