鋼の心







「食事も…取っていないようだったわ。
いつも私からは離れないし。
書類だって…机を睨んで。」

無理しすぎよ…。と、言ったルシュアに
ダリムはそっと口を開いた。


「ルシウスを…慕っているのか?」

そう言ったダリムに…
ルシュアは苦い笑みを浮かべた。


「実際には…2人の男を愛してるわね。」


何故か正直にダリムには…
そう言ってしまうルシュア。


ダリムは首を傾げた。


「2年前にね?…ある、
誓いをたてた人が居るの。」

そんなルシュアの言葉に…
ダリムは目を見開いた。


「その人は…私を庇って…
もう…生きてないわ。」

ゆっくり話すルシュア…。
ダリムは力なく…
近くのソファーに座りこんだ。






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