鋼の心







「マフィア、失格ね。貴方。
あの名が高きファイアー・バードの人間が。
どんな程度かと思ったけれど…。
たいした事…無いわね。」

ふふふっと、微笑み続けるルシュアを
可笑しいと思ったのか…
男達は話す事を止め
ルシュアの方を向いた。


「踊り子の世界も。マフィアの世界も…。
人間の世界は皆、同じルールがあるわ。
貴方にそれが分かる?」

話始めたルシュア…。


暴れていた男は冷静さを取り戻したのか…
ただ唖然とルシュアを見つめる。


「『上の命令は絶対』という事よ。
富と地位と権力。
マフィアの世界でそれが欲しいのなら
絶対に守らなければいけないルール。
それを破った貴方は…
この先、どうやっても上の人間にはなれない。」


答えはNo…不可能って意味よ。と、
ニッコリ微笑んだルシュアの唇からは
まだ血が流れ落ちていた。













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