鋼の心
「卑怯?マフィアは紳士的であるべきだ
とでも言いたいのか?」
鼻で笑ったセレナに…えぇ、そうよ!と、
ルシュアは言い返した。
「制裁を与える者にでも。礼儀は正すべき。
1人に多数で襲い掛かるなんて…。
人間として恥ずべきだわ。」
「ならば…、マフィアでいる事を
恥ずべきだろう。みな同じ人間。
そんな同種族を殺すのだからな。」
ルシュアの言葉にそう言うセレナ…。
はっ、っと…ルシュアは
目を覚ましたように辺りを見渡した。
掌に納まっている物は拳銃。
血を流し…倒れる男……。
ゴトッと…
ルシュアは拳銃を床に落とした。