鋼の心







焦るルシウス……。

それがルシュアを思う気持ちからと、
知っていながら…
ダリムはわざとそう言葉を吐いていたのだ。


「お前の気持ちは分からぬが。
キャッシュの気持ちなら理解できる。
怪我も癒えていないというのに。
働かされ…お前が鬼に見えてくる。」

そう鼻で笑ったダリム…。


まだ傷の癒えていないキャッシュは、
礼すらまだ十分に出来ないほどだった。


それでもルシウスのイライラは
止まる事を知らない。




一ヶ月…。


決して短くは無い時間だ。









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