鋼の心
「あらあら。
真昼間から、お客さんなんて。
不思議な事があるものね。」
艶めいたその声…。
ルシウスが忘れるはずも無かった。
そっと後ろに振り返れば…
真っ赤なドレスを来た
ルシュアの姿があったのだ。
「誰かと思えば…
ルシウス様ではありませんか。」
そう言うルシュアの笑みに…
ルシウスは顔を顰めた。
死んだような目…。
昔の…ディアナが
人を殺す時と同じ目をして…
そこに立っていたのだ。