鋼の心










「見ての通り…、全員あの世逝きだ。」


そうダリムが声を発する。


床に転がったもの…。
それは…一人の男の生首だった。


「ほぉ。中々やるなぁ?」

「おめぇ…ルシュアを離せ。」

一人、笑っているダリムを他所に…
ビオがそう酷い剣幕で声を発する。


「あぁ、良いぜ。連れて行きな。」

セレナは有り得ないほど
簡単にルシュアを手放した。


ビオの方に向かって
押し出されるようになったルシュアは
しっかりビオに抱きとめられた。









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