鋼の心
「お疲れ様ですって…?」
思わず出た声…。
並んでいた男達の視線が
一気にルシュアに集まる…。
「人を殺める事に、
疲れるも疲れないも無いわ。
ただの重罪人じゃない。
頭を下げる神経が分からないわ」
「…んだと?!クソアマァ!!!」
鼻で笑ったようにそう言ったルシュア…。
当たり前だが、批判されないわけが無い。
目の前の下っ端らしき男が
そう声を張り上げた。
「…止めた方が良いと思いますよ?
彼女はドンの女になられた方ですから。」
笑顔でその男を制裁するのは…
黒髪の男…。
ルシュアは…その笑みにさえ
苛立ちを感じた。