鋼の心








「口を慎め。」

そう冷めた声で言う銀髪の男を
ルシュアは睨み見た。


「貴方に御説教されたくないわ。
この殺し屋!!!」

大声で叫んだルシュアの手首の
ロープを上に掴み上げ、
立たせるよう仕向ける銀髪の男。


手首に激痛が走り、
顔を顰める…。


「ルシウス。我の事はそう呼べ。」

「っ!誰が!!」

冷めた言葉を発した彼に
ルシュアは大声を出した。


「…此処では我がルールだ。
口答えは許さぬ。
…幾ら我が女の肩書きがあってもな。」

そうさらに上に上げられたロープに
ルシュアは歯を食いしばる…。












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