鋼の心
「如何した?」
そう傍にいたビオが駆け寄った事も
気にしないで…ルシュアは苛立ちを
鍵盤に当てつけた。
両手を拳にして…鍵盤に
思いっきり叩きつける…。
バァァァァン!!!
そう木霊する騒音。
「どうして私がっ!!!」
『こんな目に…』
そう言いきる前に、ルシュアの瞳からは
涙が零れ落ちた。
「貴方達なんて嫌いよ!
人を殺めて楽しんでいる貴方達なんてっ!!」
怒りの矛先はビオに向く…。
ルシュアはそうビオの胸を叩きつけた。