鋼の心








気付けばルシュアは…
ビオの後ろに回り込み
彼の腕をしっかりと握っていた。


「近付かないで!」

そう発したルシュアの声は
微かに震えていたのだ…。


「なんと言う事でしょう…。
ドンのパートナーに選ばれた御方が
他の男に懐いてしまうなんて。」

少し気に食わない。という顔を見せて
そう言い放った黒髪の男。


ルシュアは眉間に皺を寄せた。


「誰と仲良くしようと、私の勝手!
貴方につべこべ言われる
筋合いなんてない!」

冷たくそう言い放ち、
ビオを掴む手を強めるルシュア…。








< 39 / 222 >

この作品をシェア

pagetop