鋼の心
「大丈夫か?」
と、言う声に目を開ければ…
目の前にはガリムのドアップ。
ルシュアは反射的にすぐに体を離した。
「ご…ごめんなさい…」
そう深く頭を下げれば…
ガリムはクスッと、笑った。
「3日で…強気な女が
こうも変わるのか…。
まぁ、その姿が本当のお前なのだろうが。」
その言葉に…ルシュアは目を見開いた。
きっと彼は…ダリムは。
私の事を誰かから
聞いて知っていたのだろう。
けど…どうして彼は…。
ルシウスのような冷めた目や…
セレナのような恐ろしい笑みではなく、
そんな優しい顔をしているのだろうか…。
皆同じ…マフィアだというのに…。