鋼の心
「ルシュア?忠告しておくが…
『あんな人間』などと、
奴を呼ばぬ方がいい。
いくらお前が美しくても…
命を食われるぞ?」
微笑んで言ったダリムに…
ルシュアは口を開いた。
「それを望んでいるから言うの。」
一瞬…部屋の空気が凍りつく…。
目を見開いたのは
やはり…ダリムの方だった。
「お前…今なんと?」
眉間に皺を寄せて
そう声を発するダリム。
「だから、死を望んでいると。」
ルシュアは何の躊躇いも無く、
平然と答えた。