鋼の心
「あ…貴方に…。
つべこべ言われる
筋合いなんて……つっ!!!」
言葉を飲み込むのは…
これで何度目だろう。
顎を掴まれたルシュア…。
目を見開いて…ルシウスを
見る事しか出来なくなった。
「ダリムの名は呼べて…
我の名は呼べぬか?」
酷く冷め切った彼の声に…震えが増す。
「そうだったな。
お前は…死は怖くないのだろう?」
ルシウスは床に拳銃を落とすと
ルシュアを一心に見つめた。
ゴトッ!
そんな鈍い音が響いて…
拳銃は床に転がった。