鋼の心








彼が何故泣くのかもわからない…。



その時、唇が開放され、
酸素が一気に体内へ入り込んだ。



ルシウスの唇は首筋へと移動し、
そこへ舌を這わせる…。



「やめっ…ッッ」

最早、目を瞑る事しか出来なくなった。


度々感じる痛みは止む事無く…
歯を食いしばる…。


そして…ルシウスが
ルシュアから離れた時…
ルシュアの目からは…
大量の涙が零れ落ちた。


壁伝いに座りこんだルシュア。


それを見下げるルシウス。








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