鋼の心








横に並べられた数々の武器。
ルシュアは真っ黒な拳銃を手にした。


そして…
手際よく鉛の玉を詰めていく…。


「?」

そんなルシュアに…
眉間に皺を寄せたのはビオだけではなく…
キャッシュもだった。


「…ルシュア?」

そう小さな声でビオは呟くように
ルシュアを呼ぶ…。


それに気づいているのか、いないのか…
ルシュアは耳当てもせずに
的に銃口を向けた。



(っ!!鼓膜が破れる!!)


「止せッ!!!」



ズガーン!  ズガーン!
ズガーン!  ズガーン!
ズガーン!  ズガーン!



…その空間に響いた銃声…。

ビオの声は…掻き消されていた。










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