鋼の心
「如何したの?ビオ。
手首なら平気よ?」
手首の事を心配していると
勘違いしたルシュアはそう
いつもの無表情の顔で
ビオにそう言った。
「どう言うことだ?」
ビオの変わりに
キャッシュが声を発する。
「何のことです?キャッシュ様。」
他人行儀でルシュアは首を傾げた。
「…銃や弓矢、槍…手裏剣も。
扱った事があるだろ?」
ビオはそう真剣な目つきで
ルシュアに声を発した。
沈黙が流れ…、ルシュアは
手裏剣を持つ手を下ろした。
ブラウンの髪を掻き上げて
ため息を吐き…、
ルシュアは…口を開く…。