鋼の心
「なっ!!」
驚きの声を上げたビオ…。
ルシュアは悲しそうに俯いた。
「本当は…マフィアである
父の跡を継ぐはずだったんだもの。
3つの時には拳銃を手にしたわ。」
そっと…手裏剣を台に置き直すと…
ルシュアは近くの椅子に腰をかけた。
「5歳で現場に出て…
何十人もの人を殺め…優越感に浸って。
自分でもマフィアのドンになるって
その気になって…。さらに腕を磨いた。
…父が殺されるまでは。」
ギリッと…ルシュアの歯軋りの音が
キャッシュの耳にも届いていた。
「15の時よ。
…目の前で父はマフィアに殺され、
私は売買。踊り子に成り下った。
だから…マフィアが嫌い。
引き鉄を引くのが…怖い。」