鋼の心
「ルシウスが
いらない事をしなければ…
あの日お前は
死んでいたはずだったのに…。
随分と手間を取ってしまった。」
ため息を吐くセレナに…ルシュアは固まる。
あの日……。
目の前で…ラミが殺された日だと
すぐに分った。
「お前は知らなかっただろうな?
ラミが……俺が雇った刺客だと言う事を。」
そうスラッと、言ってのけるセレナ…。
ルシュアの頭はさらに回らなくなった。
「何を……言っているの?」
途切れ途切れにそう聞けば…
「お前を殺すように、ラミに命じた」
と、悪魔の笑みが帰ってくる。