鋼の心










綺麗に体を翻し、手首を縛る
セレナの手から逃れると、
彼の腰にあった拳銃を抜いた。


カチャ…。


そう、いつでも撃てる状態にして…
セレナのこめかみに当てる。


「……ッ…はぁ…はぁ…」

切れる息は…過呼吸気味。
手は震えて…引き金を引ける
状態ではなかった。


「お前は美しくなった。
ルシウスが…正気を失う程にな。」

ニッコリと微笑むセレナ…。



震えが増す…。







< 98 / 222 >

この作品をシェア

pagetop