危険な日々
けど、夏の瞳を見て私の心は揺さ振られた。


なんで


なんで


そんな切なさそうな瞳


してるの?


どうしてそんな瞳で


悪魔を見つめるの?


私の心が


ざわめく…


さっきの決心が


揺らぐ


「あ…おかえり…」


夏は私に気付くと、何事もなかったかのように席に着いた。


もう一度人混みに視線を戻すと悪魔の影、形は残っていなかった。


「…ただいま。」


私も夏に合わせ、何事もなかったかのように振る舞う。


「ありがとね。今度は私がクレープおごるからっ」


たこ焼きをテーブルに乗せると夏が口を開いた。
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