危険な日々
「ゆっちゃん…っ!!くすぐった…」


「仕方ないでしょ??掴まらないと、バランスとれないでしょ??」


冷たく返す悪魔。


……そりゃぁごもっとも


わかってますよ


わかってますけどっ


くすぐったいよーっっ


そんな状態でふらふら走行する自転車だけど、


神様ったら意地悪…


「わっ」


私は道路にあった石を引いちゃって


自転車が小さく揺れる。


「ひゃあっ」


その瞬間


悪魔の手が私のウィークポイントに直撃…


私はハンドルの右を思いっきり引っ張る。


「あっ…ちょ…」


突然の事で大きく曲がったハンドルは修正できなくて


自転車が傾く。


…!!!!


どうしていいかわからずに私は目を閉じる。


けど、


痛みはいつになってもやってこない。
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