【短編】俺たちの夏
中学2年のことだった。


いつも通り練習に励んでいた俺は、肩に違和感を感じていた。でも、俺は誰にも言わなかったし、医者にも行かなかった。

ある日、投球練習をしていたときに、肩を故障した。

医者には「前と同じように投げるのは難しいだろう。」と言われた。俺は、絶望的だと思った。
そんな俺を支えてくれたのは、諒だった。

リハビリをして、少しずつ投げられるようになってきた。
諒は、夜遅くまで投球練習につきあってくれた。


そして、医者に無理だと言われたことをやってのけた。以前と同じ球速を投げられるまでに復活した。



きっと今の俺があるのは、諒のおかげだろう。アイツには言えないが、感謝している。



俺がアイツと甲子園に出場したいのは、恩返しも兼ねているのかもしれない。





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