紙ヒコーキ
「なんかさぁ~
偶然とか恐いよなぁ」
と高木君がいきなりいいだした。高木君は窓を見つめるなり紙ヒコーキを飛ばした。

「なんで?」
私は問い掛けた。
「まぁいろいろだよ。
いろいろ。」高木君は一瞬悲しそうな顔をした。
「なにそれ?意味わかんないし。」
「おまえはだれか好きになった事あんの?」
高木君はいきなりの質問をしてきた。
人を好きになる事。
私が一番知ってるのかもしれない。
だって3年間ずっと好きだったんだもん。
どんなに辛い思いしてもただひたすらつのる事もなく、思い続けて来たんだ。

「まぁ一応ね。」
「俺も一回だけ恋愛した。」
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