紙ヒコーキ
「栞菜~!どうしたの?」とななはこっちへ来てくれた。

「べつに。ただななに会いたかったから来ただけだよ。」私はドアにもたれながら言った。

「また~なんかあったのかい?」
「べーつに。」
なんだか頭がモヤモヤする。
「そうだ!高木君だっけ?」
「うん。」
「かなり中学時代もててらしいよ!かっこよくない?」とななは思い出したかのように言う。

「まぁかっこいいね~」と私は適当に言う。
「栞菜隣なんでしょ?」「まぁ一応」
「いいなぁ」
ななは羨ましそうに言う。
「べつによくないよ。」「また~まぁ栞菜にはシンジがおるしね!」
とななは笑いながら言った。

シンジなんかいないよ。
私の心の中にしかいないよ。そばになんていないよ。
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