紙ヒコーキ
「帰るかぁー」
「うん。」
「おい!一緒に帰ろうぜ!」
突然高木君は言った。
私はびっくりした。
初めて男の子と2人で帰るのだから。
「いいけど・・・」
「決まりだな!」

まだあって数日なのに、その壁が嘘みたい。
まぁ男の子って意識してるからかも。
高木君といると楽しいしなんかおちつく。

「高木君はどのへんに家あんの?」
「俺は東区の栄よりかな~多分おまえの所と近いと思うけど~?」
たしかに近い。
さすが隣の中学。
「うん。めっちゃくちゃ近いよ。うち東区真ん中ぐらいだもん」
けっこう近かった。
「サーケーの近く?」
「そうそう!その裏!」
「マジ?おれもちけーよ!サーケーから。いつも行くよ!」
「うそ?!うちもいつも行くよ!」
私達、高校で出会う前から会っていたのかもしれない。やっぱり偶然は怖いな。
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