紙ヒコーキ
高木君は家まで送って行ってもらった。

「高木君、今日はありがとう。高木君のおかげでいろんな事が気がつく事ができたよ。」
私は家の前で高木君に言う。

「いや、俺も橘の力になれて良かった。また相談しろよ?」
高木君は笑顔で言う。
「うん。高木君のおかげで今笑えるんだよ。もうシンジの事はいいの。」
私は高木君に助けられたんだから。
たとえ届かなくても。

「橘。俺はおまえの痛みの一部になってやるよ」高木君は言った。

「えッ?」

「じゃーな!また明日」
高木君は急いで帰って行った。

高木君、
私もあなたの痛みの一部になるよ。
あなたが私の痛みの一部なら。
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