お持ち帰りPART3



清算を済ませると、持ち物の確認をしてホテルを出る




泊まらないのはカズキに明日朝一の仕事があるから



鳶職の朝は早い
確か5時とか…




それでもあたしの都合を優先して会ってくれた






「会いたい時はいつでも飛んでいく」と言ってくれてはいるけど、実際そんなワガママはまだ言えずにいる





大体の場所は教えたあたしの自宅も、カズキを上げるのはまだ先になるだろう






いつから堂々と‘彼氏彼女’と呼び合えるのだろう…





「彼女がいい」とは言われたものの、軽く返したあたしは、カズキがあたしを‘彼女’だと呼ぶまで彼女面はできない




カズキだってそうだ

煮え切らないあたしの態度では、どこまで踏み込んでいいのかわからないだろう







< 61 / 70 >

この作品をシェア

pagetop