キミとボクの毒林檎
プロローグ
地はイタリアのとある田舎町。
特別、田舎というわけではないが、ローマと比べると田舎町になってしまうこの地には小高い丘があった。その丘に聳え建つ、古城がある。
名を、"ファルツァン城"。代々、ファルツァン家に受け継がれる由緒正しき城だ。
当然、古城を所有出来るのだからそれなりに裕福であり、また、王族の血が流れている。
その家の王子は二人いた。
一人は、"ツェルゴラン"と、もう一人は"ツェルゴール"と言った。