紺色の海、緋色の空
その後も僕たちはホテル暮らしを続け、もう知らない場所はないんじゃないかというくらいに街を散策した。
幸い、エディンバラという街はとてもコンパクトな街で、どこへ行くにも徒歩で回ることができた。
滞在を始めて一週間も経てば、自然とお気に入りの場所もできた。
ホテルからほど近い公園で、その日も僕たちは路地を抜け、がらんとした木陰のベンチに腰を下ろした。
モミの木の向こう。緋色から桔梗色、桔梗色から透き通った紺色に変わっていく空に、トビの影が差した。
『今日も一日が終わる』
そう思った矢先に水しぶきが舞った。
噴水の側で遊んでいた子供達が、めいめいに喚声を上げた。
舞い上がった水しぶきは、その一滴一滴に街の景色や鮮やかな空を映しだし、歪み、弾けては消えた。
同じものなんて一つもない。
各々のプリズムが光をねじ曲げ、思い思いの景色を映し出していた。
幸い、エディンバラという街はとてもコンパクトな街で、どこへ行くにも徒歩で回ることができた。
滞在を始めて一週間も経てば、自然とお気に入りの場所もできた。
ホテルからほど近い公園で、その日も僕たちは路地を抜け、がらんとした木陰のベンチに腰を下ろした。
モミの木の向こう。緋色から桔梗色、桔梗色から透き通った紺色に変わっていく空に、トビの影が差した。
『今日も一日が終わる』
そう思った矢先に水しぶきが舞った。
噴水の側で遊んでいた子供達が、めいめいに喚声を上げた。
舞い上がった水しぶきは、その一滴一滴に街の景色や鮮やかな空を映しだし、歪み、弾けては消えた。
同じものなんて一つもない。
各々のプリズムが光をねじ曲げ、思い思いの景色を映し出していた。