紺色の海、緋色の空
「流してくれるの」とシロナは続けた。
相変わらず、シロナの瞳には遠くの景色しか見えていないような気がした。
「流す?」
「そう。流すの。何もかもを」
シロナは一度視線を落とし、「心配しないで」と言って僕の唇を優しく塞いだ。
それはとても暖かくて。
もどかしくて。
痛いほどに切ないキスだった。
相変わらず、シロナの瞳には遠くの景色しか見えていないような気がした。
「流す?」
「そう。流すの。何もかもを」
シロナは一度視線を落とし、「心配しないで」と言って僕の唇を優しく塞いだ。
それはとても暖かくて。
もどかしくて。
痛いほどに切ないキスだった。