紺色の海、緋色の空
動物たちは互いに顔を突き合わせ、深い森の中にある一軒のレストランで何やら粛々と語り明かしていた。
「わしならここじゃよ」
「よお、久しいな。しかし何だい今日のその格好は?」
「なに、ちょいと時間がのうての」
「まるで一昔前の英国紳士だネ」
「一昔前だけ余計じゃの」
「はっは。違いない」
「ところであの二人は会えたのかい?」
「会えたとも」
「それはつまり、ジェシカの館に辿り着けたってことなんだね?」
「もちろんサ」
と今度は風見鶏が答えた。
「そうか。それは良かった。……ああ、そろそろ僕は消えるようだ」
「本当だ。体が半分透けている」
「じゃあ僕は先に行くよ」
山羊が敬礼をしてニヤリと笑った。
「ああ」
「またあとで」
他の動物たちがグラスを鳴らした。
「わしならここじゃよ」
「よお、久しいな。しかし何だい今日のその格好は?」
「なに、ちょいと時間がのうての」
「まるで一昔前の英国紳士だネ」
「一昔前だけ余計じゃの」
「はっは。違いない」
「ところであの二人は会えたのかい?」
「会えたとも」
「それはつまり、ジェシカの館に辿り着けたってことなんだね?」
「もちろんサ」
と今度は風見鶏が答えた。
「そうか。それは良かった。……ああ、そろそろ僕は消えるようだ」
「本当だ。体が半分透けている」
「じゃあ僕は先に行くよ」
山羊が敬礼をしてニヤリと笑った。
「ああ」
「またあとで」
他の動物たちがグラスを鳴らした。