紺色の海、緋色の空
動き出すコンパス
2
鳥居をくぐると、境内に向かって続く真っ直ぐな砂利道に、僕の長い影が伸びていた。
かしましい蝉の鳴き声が、夕焼けの空をいっそう寂しげに染めていく。
もうすぐ夏が終わる。
大好きだった季節が、通り過ぎていく。
僕は足下の小石を拾い、それを高い鳥居の梁に向かって思い切り放り上げた。
小石は細長い弧を描き、金色の田んぼに吸い込まれて消えた。
鳥居をくぐると、境内に向かって続く真っ直ぐな砂利道に、僕の長い影が伸びていた。
かしましい蝉の鳴き声が、夕焼けの空をいっそう寂しげに染めていく。
もうすぐ夏が終わる。
大好きだった季節が、通り過ぎていく。
僕は足下の小石を拾い、それを高い鳥居の梁に向かって思い切り放り上げた。
小石は細長い弧を描き、金色の田んぼに吸い込まれて消えた。